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Interview

事業推進のためには多様なプロフェッショナルが不可欠。住友商事がキャリア人材の採用を強化する背景とは(後編)

住友商事株式会社

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事業推進のためには多様なプロフェッショナルが不可欠。住友商事がキャリア人材の採用を強化する背景とは(後編)
Interviewer Profile

人事部採用チーム サブリーダー 國分 様

2010年新卒入社。初期配属は資源・エネルギー関連の経理。アルジェリア駐在、中東・アフリカ向け自動車(乗用車・商用車)トレード業務、自動車製造部品・設備関連の国内外での事業投資及び事業開発、国内事業会社への出向等を経て、2021年度から人事部採用チーム サブリーダー。現在はキャリア採用をメインに担当。

人事部採用チーム 林 様

2016年新卒入社。人事部採用チームに配属、新卒・障がい者・キャリア採用業務すべてに従事し、入社以来一貫して採用業務に携わる。現在はキャリア採用における採用ブランディング・選考設計等をメインで担当。

人事部採用チーム サブリーダー
國分 様

2010年新卒入社。初期配属は資源・エネルギー関連の経理。アルジェリア駐在、中東・アフリカ向け自動車(乗用車・商用車)トレード業務、自動車製造部品・設備関連の国内外での事業投資及び事業開発、国内事業会社への出向等を経て、2021年度から人事部採用チーム サブリーダー。現在はキャリア採用をメインに担当。

人事部採用チーム
林 様

2016年新卒入社。人事部採用チームに配属、新卒・障がい者・キャリア採用業務すべてに従事し、入社以来一貫して採用業務に携わる。現在はキャリア採用における採用ブランディング・選考設計等をメインで担当。

Requests

依頼した内容

  • グローバルフィールドで新たな価値創造に挑戦できる人材の採用
  • グローバル投資の経験が豊富な人材の採用
  • 大規模なデジタルトランスフォーメーションを推進できる人材の採用
Recruited Personnel

採用できた人材

  • 新規事業開拓に熱い情熱をかけられる人材
  • ドメイン、インダストリーに縛られない幅広いM&A実行経験者
  • グローバルを対象としたデジタルビジネス企画経験者

「専門性重視」と「ポテンシャル重視」。2つの入口を設けキャリア採用を強化

「専門性重視」と「ポテンシャル重視」。2つの入口を設けキャリア採用を強化

■ペルソナ:
貴社のキャリア採用の概要について教えてください。

■林様:
当社のキャリア採用は、「ジョブ型」と「オープン型」の2つの入口を設けております。
ジョブ型は所要部署の事業戦略推進やコーポレート機能発揮の観点での専門性を特に重視して人材要件を定義しており、入社後に即戦力としてご活躍いただくことが期待されるため、社会人として10年以上の経験を持った人材が相応の割合を占めております。

オープン型は、専門性よりもポテンシャルを重視する選考で、適性や希望を踏まえて配属先を決定します。当社にて新卒同様にポテンシャルを活かしてご活躍いただくことを期待しているため、4年目~10年目までのご入社者が多いです。オープン型の採用は、22年度にトライアルで実施しましたが、さまざまなバックグランドを持つ意欲の高い方々に入社していただけたので、23年度から正式運用しています。

新卒を含めた全体の採用者数は約190名ですが、そのうち約5割はキャリア採用の方です。また、キャリア採用における女性比率は、2022年度は約4割、2023年度は約3割です。総合商社というと「男性社会」や「タフでなければならない」といったイメージがあるかもしれませんが、多様なバックグラウンドを持った女性がご活躍されております。

■ペルソナ:
なぜキャリア人材の採用を強化しているのでしょうか。

■國分様:
主に3つの背景があります。1つ目は「従来の雇用制度の見直し」、2つ目は「多様なプロフェッショナル人材の獲得」、そして3つ目が「個人のキャリア観の変化への対応」です。

「従来の雇用制度の見直し」というのは、いわゆる年功序列からの脱却です。当社では「Pay for Job, Pay for Performance」をコンセプトに、能力と意欲のある人材の登用を加速する制度体系になっています。「多様なプロフェッショナル人材の確保」については、商社ビジネスが多様化していることもあり、多様な知識・経験、特に特定領域で高い専門性を持つ人材の獲得・育成が事業戦略推進に際して求められるようになってきています。最後の「個人のキャリア観の変化」というのは、新卒一括採用・終身雇用という従来の考え方が転換点を迎え、転職が当たり前の時代になってきていますので、その変化に対応していかなければならないと考えております。

住友商事の事業推進には「高い専門性を活かした構想力・実行力」が必要

住友商事の事業推進には「高い専門性を活かした構想力・実行力」が必要

■ペルソナ:
キャリア採用では、どのような人材を求められていますか。

■國分様:
当社では「グローバル人材マネジメントポリシー」を定めており、そのポリシーに合致する人材を採用したいと考えています。具体的には、「住友商事グループの理念やビジョンに共感し、高い志を持ち、自律的な成長を続け、進取の精神で、グローバルフィールドで新たな価値創造に挑戦する人材」です。

■ペルソナ:
選考時に重視しているポイントについて教えてください。

■林様:
重視する点は主に3つあります。

1つ目は、グローバルな視点で構想・提案し、自律的にプロジェクトに取り組めるか。
当社ではグローバルな視点で課題を認識し、その解決策をビジネスとして実現出来る能力が求められます。事業推進時には、課題に対する解決策を構想・提案し、関係者を巻き込んでいく力、プロジェクトを組成しイニシアティブを取って推進出来る力が求められます。さらに事業化後は、オーナーシップを持って事業価値向上を成し遂げる実行力も必要です。これらのことにやりがいと意欲を持って自律的に取り組んでいただける方は、当社でご活躍いただけると思います。

2つ目は、特定分野での高い専門性を有するか。
ジョブ型で重視していますが、領域は多岐にわたります。例えば、エネルギー分野だと水素・蓄電池・洋上風力発電など、DX分野だとAIエンジニアリング・デジタルマーケティング・デジタル事業投資/開発、あるいはDX戦略企画・M&A支援(ITDD/PMI)など。モビリティ領域では自動車エンジニアリング(設計・開発)・オートリースなどです。こうした専門性を有し、その知識・ノウハウ・経験を当社のプロジェクトにおいてどのように活かして、成果を上げていただけそうかという点を重要視しています。

3つ目は、意欲とキャリア形成の考え方。
なぜ総合商社、なぜ住友商事、どういったキャリアを歩みたいのか、という点に関しても深掘りさせていただきます。これらの点が明確になっていないケースですと、入社後に業務のミスマッチが生じてしまう可能性があるためです。

■國分様:
当社ではチームやプロジェクト単位で個々の強みを活かして、価値創造に取り組んでいます。そのため、チームで一緒に働くイメージができるかも選考時に重要視するポイントです。

「適所適材」の人員配置とキャリアアセスメントで入社後のキャリア形成をサポート

「適所適材」の人員配置とキャリアアセスメントで入社後のキャリア形成をサポート

■ペルソナ:
キャリア採用で入社した後のキャリア形成のサポートはありますか。

■國分様:
当社では個人のキャリア志向、適性、経験を総合的に勘案した、「適所適材」の人材配置を徹底しています。1人1人が各々の分野で世界に通用するプロフェッショナリズムを追求し、価値創造に挑戦できるようにサポートすることが、当社のキャリア形成の特徴です。

2021年度4月に人事制度を改定し、マネジメント至上主義からの脱却を進めています。これまでは複数の業務をローテーションで経験しながら、組織・事業会社を率いるマネジメントの輩出に重きをおいたキャリア形成が多かったのですが、現在は多様なTop Tierのプロフェッショナルを輩出するモデルに転換しています。

よくご質問いただきますが、キャリア採用で入社したらずっと同じポジションで勤務しなければならないということではありません。入社後、暫くは専門性を活かせるポジションでご活躍いただきますが、専門性の幅を広げるための多様な異動機会があり、海外への異動も含めたグローバルなキャリア形成が可能です。

中長期的なキャリアについては毎年のキャリアアセスメントで上長とすり合わせします。入社当初は社内のネットワークを構築いただくことを優先するため本社での勤務が一般的です。ただ、実際の現場を見ていただくため、部署によっては入社初期から海外出張などは頻繁にありますし、キャリア入社者のなかには、入社2年後に海外に異動した方もいらっしゃいます。

■ペルソナ:
実際にキャリア採用で入社された方はどのような活躍をされていますか。

■國分様:
オープン型の入社者では、前職から業界・職種も変わる挑戦的なキャリアチェンジで活躍している方がいらっしゃいます。例えば、前職で研究職を数年間されていた方が、次のチャレンジとして事業開発に携わりたいとの希望があり、総合商社は転職先の候補先ではなかったそうですが、エージェント様の紹介で興味をお持ちいただき、当社に入社されています。

入社後に話を聞いたところ、同僚・事業パートナーと事業開発を推進するうえで、想像以上にこれまでの経験で培った技術的な知見を活かすことができ、「キャリアの幅が広がった」との前向きなコメントをいだいています。

■林様:
オープン型は「経験・専門性不問」で、ポテンシャルを重視しているため、これまでの経験と異なる分野に挑戦していただくこともあります。そのため、これまでの経験が活かせないのではと不安に思われる方もいらっしゃるかと思いますが、実際に入社された方を見ていると、専門性やスキルが直接的に活きることはなかったとしても、社会人経験で培った仕事へ取り組む姿勢を活かして活躍されていると感じています。

■國分様:
ジョブ型の入社者だと、入社後すぐに新規事業を立ち上げたり、部長職や課長職などの国内外での要職に就いたり、目覚ましい活躍を見せる方も多くいらっしゃいます。例えば、大手自動車メーカーで20年以上働いていた方は、入社後1年足らずで通勤用EVのサブスクリプションサービスを立ち上げ、住友商事の子会社として法人化し、社長に就任されたケースもあります。

また、専門性を活かしてご活躍いただきますが、事業開発・事業投資関連の役職につくケースも多いため、商材・技術などの専門性のみならず、経理・法務・リスクマネジメントなどの知識も必要になります。こうした業務に携わるなかで、キャリアの幅が広がり、視座を高める機会が得られることも当社でキャリア形成する際の魅力の一つです。

キャリア採用のニーズが増加。さまざまなバックグラウンドを取り入れ、組織を強くしていく

キャリア採用のニーズが増加。さまざまなバックグラウンドを取り入れ、組織を強くしていく

■ペルソナ:
今後のキャリア採用の方向性について教えてください。

■國分様:
新たな価値創造に取り組むなか、多種多様な経験や発想が求められており、キャリア採用は引き続き積極的に取り組んでいきます。

多種多様な仲間の力と知恵を結集させることができれば、最高の仕事ができると信じています。住友商事はそういったことが実現できる間違いなく皆さんにお勧めできる会社です。是非一緒に歩んでいただける仲間をお待ちしております!

■林様:
この2〜3年キャリア採用は拡大しており、多くの方が入社しています。新卒入社者ではなかなか気付けない視点・観点や多様なローテーションのなかでもなかなか培えない専門性をお持ちである点はすごく刺激で、ビジネス推進やDE&Iの観点でキャリア採用の拡大が全社に貢献していると感じます。
トップ含め人事にもキャリア採用で入社された方が多くいらっしゃいますが、自社にはなかったカルチャーや多様な視点・考え方を持ち込んでいただき 、私も新しい視点を学ぶことができています。また、新しい風が吹き込まれ、組織に良い影響を与えていると感じています。

住友商事で情熱をもってチャレンジしたい!成長したい!という方と一緒に働けることを楽しみにしていますので、ご応募お待ちしております!

(編集注:所属およびインタビュー内容は、取材当時のものです)

社名
住友商事株式会社
事業内容
全世界に展開するグローバルネットワークとさまざまな産業分野における顧客・パートナーとの信頼関係をベースに、多様な商品・サービスの販売、輸出入および三国間取引、さらには国内外における事業投資など、総合力を生かした多角的な事業活動を展開しています。
従業員数
5,196*人(連結ベース79,513人)
* 海外支店・事務所が雇用する従業員135人を含みます。
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