「専門性重視」と「ポテンシャル重視」。2つの入口を設けキャリア採用を強化
「専門性重視」と「ポテンシャル重視」。2つの入口を設けキャリア採用を強化
■ペルソナ:
貴社のキャリア採用の概要について教えてください。
■林様:
当社のキャリア採用は、「ジョブ型」と「オープン型」の2つの入口を設けております。
ジョブ型は所要部署の事業戦略推進やコーポレート機能発揮の観点での専門性を特に重視して人材要件を定義しており、入社後に即戦力としてご活躍いただくことが期待されるため、社会人として10年以上の経験を持った人材が相応の割合を占めております。
オープン型は、専門性よりもポテンシャルを重視する選考で、適性や希望を踏まえて配属先を決定します。当社にて新卒同様にポテンシャルを活かしてご活躍いただくことを期待しているため、4年目~10年目までのご入社者が多いです。オープン型の採用は、22年度にトライアルで実施しましたが、さまざまなバックグランドを持つ意欲の高い方々に入社していただけたので、23年度から正式運用しています。
新卒を含めた全体の採用者数は約190名ですが、そのうち約5割はキャリア採用の方です。また、キャリア採用における女性比率は、2022年度は約4割、2023年度は約3割です。総合商社というと「男性社会」や「タフでなければならない」といったイメージがあるかもしれませんが、多様なバックグラウンドを持った女性がご活躍されております。
■ペルソナ:
なぜキャリア人材の採用を強化しているのでしょうか。
■國分様:
主に3つの背景があります。1つ目は「従来の雇用制度の見直し」、2つ目は「多様なプロフェッショナル人材の獲得」、そして3つ目が「個人のキャリア観の変化への対応」です。
「従来の雇用制度の見直し」というのは、いわゆる年功序列からの脱却です。当社では「Pay for Job, Pay for Performance」をコンセプトに、能力と意欲のある人材の登用を加速する制度体系になっています。「多様なプロフェッショナル人材の確保」については、商社ビジネスが多様化していることもあり、多様な知識・経験、特に特定領域で高い専門性を持つ人材の獲得・育成が事業戦略推進に際して求められるようになってきています。最後の「個人のキャリア観の変化」というのは、新卒一括採用・終身雇用という従来の考え方が転換点を迎え、転職が当たり前の時代になってきていますので、その変化に対応していかなければならないと考えております。